Wolfgang Amadeus Mozart: Clarinet Concerto in A major, K.622

ある日、
突然、
私の心の海に、
思いがけない大嵐が訪れた。

経験したことのない、
大型台風並みの暴風雪だ。

私の小船は、翻弄された。

波と風に
激しく揺れ、
転覆寸前になった。

恐怖で
全身の震えが止まらず、

生きた心地がしない中、

時々刻々と
様々な対処を迫られた。

休息の暇が全くなかった。

身も心も、疲れ切った。

しかし、
船を投げ出すわけにはいかなかった。

どこまでも
戦い続け、

勝利することが
どうしても
必要だった。

そうして、
行き着くところまで行き着いた。

事態は、収束はしなかった。

しかし、
それ以上は
進展しなくなった。

あとは、
こちらが、
どういう心構えを持つか……。

それに、かかっている。

ようやく、
凪が、来た。

真っ黒だった空に、
やっと、
うす青い、
きれいな色が見えてきた。

久しぶりに座り、
穏やかな空を見ている。

眠剤を飲んで寝ても、
４～５時間で
目が覚めてしまう日々だった。

こんなに
眠れなかったのも、
生まれて初めての経験だ。

昨夜、
久々に
眠剤なしで
眠れそうに思った。

しかし、やはり、
次々と
考えが湧いて来て、
眠れなかった。

結局、
数時間後に、
眠剤で眠った。

依存性のない薬を
もらったのだが……。

まだまだ、
心が波立ち、騒いでいる。

本当に「平時」に戻るには、
今少し
時間がかかるのだろう。

それまでは、
行きつ戻りつ
するのだろう。

それにしても、
モーツァルトは、凄い。