すずめの歌

夫と2人暮らしの日々

ケチな私

昨年、
ある趣味の会に入った。





会員に80代が多く、
死去・退会が急増し、
会員数が

一気に減ったため、


必死になって
会員を

募ったらしい。






その必死の網に、
私が

ひっかかり、


説得に応じ、
入会したのだ。







ところが、
楽しみに待っていた
2つの催しの案内が

いつまで経っても
来ない。






待ちかねて、
とうとう
電話してみた。





(みなさん、高齢なので、
SNSではなく、
電話で話すのだ)







「2つとも、
できないでしょうね」と、
あっさり

言われた。







えーーっ?!






あんなに明確に、
会報に
「やります」と
書いていたのに……!?







長年、
会の先頭に立って
バリバリと

活躍していた代表が
持病が悪化し、


どうやら、
寝たきりに近い状態だそうだ。







そう
私におっしゃるご本人も、
脚が痛く、
外出が無理な状態だそうだ。







私は
言葉を失った。







「どうぞ、
ご無理なさらず、
お大事になさってください」
としか、
言えなかった。







「春になり、暖かくなれば、
きっと、

好転するでしょう」との
お返事だった。






しかし、
自分で
自分を
無理に
励ましているようにしか
聞こえなかった。








入会した時、
私は、


「できることは
何でもしますよ。
運営委員会のお手伝いも

しますよ」と


積極的に
申し出た。







しかし、
「運営委員会は、
誰でも入れるわけではなく、
会員の同意が

必要ですから」と


突っぱねられた。







だから、
私は、

新参者として
傍観するしかなかった。







仕方なく、
じっと

待っていた結果が
これだ。







失望した。








風前の
ともしびの会だったことは、
確かだ。







だからこそ、
せっかく

新会員を募って入れたのだから、


その力を
有効活用し、


延命してほしかった。







その力さえ、
残っていなかった……と

いうことなのか?







「募集するまで」が、
精一杯……

だったのか?







詐欺ではない。






しかし、
「ひっかかってしまった」感が
否めない。







会費の割に、
コスパが
悪すぎた。







ケチくさい私には、
それも、
残念なのだ……。