順風満帆過ぎた?人生
最近、プロ野球をテレビで見ている。
プロ野球は、長らく息子が見ていたため、
私も一緒に、チラチラ見ていた。
今年、息子が去り、
「あー、これで、野球ともオサラバ出来るわー」と、
一時は思った。
しかし、最近なぜだか、
以前より、じっくりと身を入れて見ている。
なぜか?
…やっぱり、ヒマだからだわ~ ~ (^^😉
昨日は、9回裏に、すごく気になるものを見てしまった。
或る、若いけれど超有名選手の表情だ。
昨日は、スタメン落ちし、9回裏の代打で打席に出てきた。
一昨日も確か、
彼はほとんど打てず、打席に立つ表情が辛そうだった。
今シーズンは、パッとせず、成績低迷しているらしい。
ところが、昨日は、更に辛そうだった。
「どーせ打てないのに、なんでオレを出すんだ!?」という、
今にも泣き出しそうな表情だった。
そして結果は、やはり、凡フライ。
球団ファンの声をネットで読むと、
「監督が贔屓しすぎ。打てないのに出し過ぎ」という、
非難の声が多い。
もしかして、
この厳しい批判を、
彼自身、目にしてしまっているのではないか?…
そんな感じさえ受ける、彼の暗く、苦しそうな表情だった。
最近は、プロ野球界にも、
メンタルトレーナーなるものが存在し、選手を支えるらしい。
今の彼こそ、メンタルトレーナーが必要だろう…
私はそう思った。
ネットで検索してみると、
彼は「育ちが良いため、人が良い」とあった。
中高時代から、ひときわ恵まれた体格と能力で注目され、
ずっと、さんさんと陽の当たる場所で活躍し、
期待に応え、
スターとして、周囲の称賛を浴び続けてきたのだろう。
そして今、生まれて初めて、
周囲の期待を裏切り続ける自分に直面し、
誰よりもショックを受け、途方に暮れているのだろう。
監督は、
我慢して使い続けていれば、いつか期待に応えるだろうと、
使い続けているのかも知れない。
しかし、昨日の彼の、あまりに追い詰められた表情を見て、
ゆっくりゆったり、ボーッとして休息する時間が彼には必要だ!
このまま一軍で無理に使い続けるのは、酷過ぎる!
私は、そう思った。
チーム内には、
彼の精神的窮状を汲み取れる人が居ないのだろうか?
それとも、よくあるスランプだとして、見過ごされているのか?
サラブレッドとして、あまりにもスクスクと育ち、
挫折なく順風満帆に青少年期を過ごした場合、
成人して社会に出たあとに、
初めて困難にぶち当たり、
初めて辛酸を舐める事があるんだなあ…
そう考えさせられた、彼の苦悶に満ちた表情だった。
プロ野球界は、天才揃いである。
その中で淘汰されずに留まれるのは、
ひたむきに人一倍の努力を続けられる人だけだ…と聞く。
彼は、まだまだ若く、私の息子よりも年下だ。
彼には、何とか、この挫折を耐えてほしい。
そして、生まれ変わるくらいの死に物狂いの努力を積み重ね、
苦難を乗り越え、
大きく成長し、花開いてほしい…。
その苦しいプロセスを経験する間、
彼を温かく見守り、
しっかりと支え、正しく導いてくれる人材が、
どうか彼の傍にいてくれますように…。
…心から祈る。
ご両親も、きっと、同じ気持ちだろう…。
彼は、そもそも、「逸材」と評価されており、
デビューの年も、逸材らしい活躍を見せていた。
今のまま、開花せずに、失意のまま、くすぶり続けるのは、
あまりにも惜しい。