割れた小鉢・その2
実は、私自身は、
かなり「自責感の強いタイプ」である。
どうやら、「フツー」ではないらしい。
けっこう変わっている人間のようだ。
最近になり、それを知った。
何につけ、トラブルが起こるとすぐに、
「私の責任だ」「私が悪い」と思い込む。
自分自身をなじり、非難する傾向が強過ぎるのである。
それは、私の両親が長年、私を否定し続け、
精神的に虐待してきたことに起因するらしい。
それも、最近、知った。
一方、夫も、息子も、虐待された過去は、ほぼない。
だから、過剰な自責感は持っていない。
そう考えると、
フツーの人は、むしろ、夫や息子に近いのかも知れない。
少なくとも、失敗した自分自身を強く責めることはしていないのかも知れない。
「しゃーない、しゃーない」「ケセラセラ~♪」と、
軽く受け流しているのかも知れない。
フツーの人の内心は、フツーではない私には、分からない…。
ただ、私にも分かることは、
「自分を責めず、モノのせいにすれば、自分はラクである」ということだ。
だからこその、夫と息子の心の動きなのであろう。
つまりは、彼らは、ひたすらに自分を守り、自己防衛しているのだ …
無意識のうちに、失敗したドジな自分を自覚し、
あわてて「オレが悪いんじゃないぞ、オレはOKな人間だ!」と自分を弁護し、
自意識が傷つくことを回避しているのだろう…。
彼らのように、「自責感」を一切持たず、
すべてを「他者のせい」に出来たら、
ラクだろーなー。
あるいは、それが、
「ラクに楽しく生きるコツ」なのかも知れない。
相手は「モノ」だから、一方的に責めたり責任転嫁したところで、
怒って反撃もして来ないし…。
害はない。
だから、私こそ、
夫と息子に学ぶべきなのかも知れない …
私のような、自責感の強すぎるタイプこそ、
調子よくモノに責任転嫁してしまう習慣を、
身につけた方が良いのかも知れない…。
「しかし」と、もう一人の私が立ち上がり、
主張する。
自己反省なく、すべてを責任転嫁していれば、
そこに、自身の進歩や成長はないのではないか? ?
それが、
夫と息子が年中、幼稚な失敗を繰り返している、
一番の理由ではないのか ?
第一、自分の責任を他に押しつけるなんて、
余りにも「ガキ」だろーが―― ❕
そう思えてならない私がいる。
しかしそれは、やはり、
私が、自分に対し、優しく親切に出来ないからなのか?
自分を粗末に扱ってしまう習慣が、
骨身に染み付いているから … なのか … ❓ ❓
私には、分からない … 。