いとうみく「二日月」を読んで
この本は、
8年くらい前の、
読書感想文コンクールの
課題図書(小学校3、4年生向け)
だったようだ。
しかし、
9~10歳には、
難しいように
私には
思えた。
文章は
平易だが、
内容が
かなり重い。
対象は、
少なくとも、
「5、6年生以上」のように、
私には
思えた。
そして、
大人にも、
十分
読み応えのある内容だ。
近年、
ようやく、
障害児の
「きょうだい児」に、
大人たちの注意が
向けられるようになってきた。
この本は、
その「きょうだい児」が
主人公。
「きょうだい児」の抱える
悩み、苦しみが
凝縮されて
書かれている。
ただし、
この主人公には、
10歳の時に、
障害児の妹が
誕生した。
それまでの
約10年は、
主人公は
「一人っ子」として、
両親の愛を
一身に
受けてきたようだ。
けれど、
普通は、
もっと幼いうちに、
きょうだいが
出現する。
もっともっと、
親の愛を
独占したいうちに、
下の子に
親の愛を
奪われてしまう。
その下の子が、
重い障害を負っていれば、
余計、
親の愛は、
下の子に
注がれる。
「人間」というのは、
実に
デリケートで、
難しい動物だ……と、
私は
つくづく感じた。
生まれて
生きている
すべての人に、
「平等な人権」が
ある。
みんなが
そういう
やさしく
強い意識をもって
生きていければ
よいのだが……。
ところが、
人間の中に、
「差別」を
好む人が
いる。
私の母も、
私の
鼻と口の
「軽度な奇形」をもって、
「生きる資格がない」
「恥だ」と
頭から
決めつけていた……。
そして、
母の
その強固な考えは、
生涯、
変わることが
なかった。