すずめの歌

夫と2人暮らしの日々

老母・手術から生還

99歳の老母は、
昨日、

手術から無事に生還した。





「術中死は、0.075%で極めて稀」、


「術中死は、セメント使用のケースが多く、
当院では、セメントを使用しない」と
説明文にあった。





だから、
ハラハラする必要はなかったのかも知れない。





しかし、
整形外科医から、
「99歳は、何が起きても不思議ではない」と

いうニュアンスで、
あれこれとリスクを説明された私は、


やはり、
緊張と不安を抱かずにいられなかった。





術後の数日は、
「肺炎」「エコノミークラス症候群」などの
致死的リスクが起こりうる。






「なるようにしかならない」という
達観を持てれば良いのだが…。






万一の事があれば、
即、

葬儀へと移行しなくてはならない。





私を含め、
最大5人の葬儀だ。





1日で終える家族葬にするつもりだが、
仕切るのは、私だ。


(12年前の父の葬儀も、
終わってみれば、
実際に仕切ったのは、私だった。)





そして、
何より、
8年前~私と絶縁した長兄が、
母の死に際し、
どう出て来るのか…?





それを想像すると、
私は、

胸が苦しくなる。




彼は、
私の顔を見たくなさに、
葬儀には来ない可能性がある。






しかし、
問題は、その後だ。





私は、
母の預金を、
3人の兄妹で、キレイに3等分してカタをつけたい。





しかし、
長兄は、
私の「横領」を疑っている。





そのため、
不服を持ち、
裁判など、起こしかねない。





その時は、
私が8年前に依頼した弁護士さんに、
再度、依頼するしかない。





けれど、
もしそうなった場合の

過大なストレスを想像しただけで、
私の胸は

押し潰されそうになる。





しかし、
長兄も

年をとり、
諦める可能性もありうる。






…どうなるか、先の事は、解らない。






だから、
今から

先を思い煩わず、
泰然としている事が

大切だろう。





しかし、
「死去」→

「葬儀」→
「死後事務手続き」→

「老人ホームから退去」…。




この仕事を1人でやり、
なおかつ、
「長兄からの攻撃が再勃発」するかと思うと、



私は、
ヘナヘナと気持ちが折れ、

へたりこみそうになる。





せめて、
次兄が

私の味方をしてくれ、


長兄に対し、
「アンタは何もしていないくせに、

何を言っているんだ」と
「援護射撃」をしてくれるのなら、
私も励まされ、

勇気が湧くだろう。





しかし、
次兄は
8年前と同様、
「我関せず」と
「高みの見物」を決め込むだろう…。





思えば、
私は、
生育家族の中で、
いつも孤立し、
「侮蔑」の対象となり、
攻撃され、

踏みつけにされ続けていた…。





その長い過去を思い出すと、
その悲惨な思い出も、
私を惨めにし、
私の心から、

力を奪う。





怒りと
悲しさで
身体が
ワナワナと震える…。